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フラッシュメモリとは

【フラッシュメモリとは】

今回はSSDやUSBメモリ、SDカードに使用されているNAND型
フラッシュメモリについて書きます。



(2014/9/27追記)
【NAND型フラッシュメモリを利用している製品】
SSD
USBメモリ
SDカード
(Micro,Mini)
メモリースティック(Duo,Micro)
CFカード
XQDメモリーカード
xDピクチャーカード
スマートメディア
MMCカード




フラッシュメモリの構造】
NANDフラッシュメモリの構造
フラッシュメモリ記憶装置の構造は画像の様になっています。

以下に構成している物について説明します。


【半導体】
半導体とは、高純度のシリコンの中に不純物を入れることで電子
が移動できる正孔というを持つ分子構造をもち、電気を通す事
が出来る様に成った物質です。

不純物によって性質が変わります。



【P型とN型とは】
【P(positive)型半導体】

P型半導体とは不純物としてホウ素を加える事で、(positive)の
電荷を持った粒子の様に振舞う正孔を持つ分子構造になり、これ
が移動する事で電流が生じます。

正の電荷を持つ正孔が電気伝導を担う為P型といわれる訳です。


正確には電子がプラスの電圧側に移動する事で正孔がマイナス電
圧側に発生する半導体の事です。



【N(negative)型半導体】
N型半導体とは不純物としてリンを加える事で、(negative)の
電荷を持った粒子の様に振舞う正孔を持つ分子構造になり、これ
が移動する事で電流が生じます。

負の電荷を持つ正孔が電気伝導を担う為N型といわれる訳です。


正確には不純物の余った価電子がプラスの電圧側に引き寄せられ
てマイナスの電圧側に正孔が発生する半導体の事です。



【P型とN型の性質】
P型、N型半導体
PとNをくっ付けたダイオードで説明しますが、P型とN型を結合
させると結合部の正孔と余剰電子が結合して自由電子が存在しな
空乏層という層が出来ます。

この時正孔を持っているP型にマイナスの電圧をかけ、N型に+の
電圧をかけると、P型内の少ない自由電子がN型内の余剰電子が移
動して出来た多数の正孔に取り込まれ、

自由電子が存在しない空乏層が拡大してしまうので、電流が流れ
ません。

逆にP型にプラスの電圧をかけ、N型にマイナスの電圧を掛けると、
N型から多量の自由電子がP型に送り込まれる事になるので、常に
電子が移動できる状態になり、電流が流れます。

蛇足ですが、ダイオードはその性質を利用して電流が一方向から
しか流れない
様にしています。




【ゲート】
ゲートとは、ソースからドレインに流れる電子の流量を制御する
トランジスタの構造でいうゲートそのものです。

制御用の電極が付いた金属で出来た制御ゲートは通常の トランジ
スタと同様ですが、フラッシュメモリの場合は半導体との間に更
絶縁体を介した電極が付いていない金属フローティングゲー
を挟む事で、

其処に電子を蓄える事が出来る様にしています。



【絶縁膜】
その名の通り基本的に電子を通さない膜なので、電気を通しま
せん。

但し、トンネル酸化膜nm単位極薄い絶縁膜な為、一定の電
圧を加える事で電子が絶縁膜貫通して電流を流す事が可能にな
ります。(これをトンネル現象と言う)



【フラッシュメモリの書き込みと消去】
書き込みと消去

書き込み
P型-電圧をかけると電子がゲートの方に移動し、またN型から
押し出された電子もゲート側に移動するので、トンネル酸化膜に
圧力が掛かり電子が貫通してフローティングゲートに格納され
ます。


トンネル酸化膜は電圧が掛かっていなければ絶縁膜として機能す
る為、通電していなくても保持されます。

だから、情報を保持できるわけです。


消去
書き込み時とは逆に、P型とN型に+電圧を掛けてトンネル酸化膜
前に正孔を作ると共に、制御ゲートに-電圧を掛けてフローティ
ングゲートに圧力をかける事で電子を押し出します。



【フラッシュメモリの読み込み方】
読み込みの仕様
情報の判定の仕方ですが、電圧を制御ゲートにかけた時にソース
からドレインまで流れる電流の流量から制御ゲートに必要だった
電圧の量
で判定しています。

フローティングゲート内に電子があるとソースからドレイン間の
電気抵抗が変わり、電流を流す為の電圧が変わります

画像の通り、ゲート内に電子があり流量が少なく高電圧が必要な
時を0、ゲート内に電子が無く低電圧でも済む時を1と言う風に判
定しています。


つまり、01かを判別できると言う事は、1bitのデータを保存出
来ると言う事です。

尚、以下で説明するSLCの場合は電流が流れるか流れないかで判
断しています。



【フラッシュメモリの寿命が何故短いのか】
上記の書き込みと消去に関係しています。

書き込みや消去時に電圧をかけて電子をフローティングゲートに
入れたり出したりしてトンネル酸化膜貫通するわけですが、

半導体の様に正孔を通ってゲート側に入っているのでは無く、ト
ンネル酸化膜を破壊しながら電子が通過していきます。

だから、書き込みや消去をすればするほど確実にトンネル酸化膜
劣化し、最終的に絶縁出来なくなってフローティングゲート
に電子を蓄えられなくなるので、寿命が短い訳です。



【SLC、MLC、TLCとは】
SSD等でSLCMLCTLCと書いてある事がありますが、これは
電子量での判定方法の違いによって分けられたものです。


SLC(Single Level Cell)】
SLCとは、上記の1素子電子有るか無いか1bit01を表
しているフラッシュメモリです。

01かを判定するだけなので電子の行き来が少なくてすむ為、SL
Cは比較的に寿命長くなりますが、1素子1bitしか記憶できない
ので、その分容量が少なくなります。



MLC(Multi Level Cell)】
MLCとは、電子量4段階で判定し、1素子00~112bit分を
表せるフラッシュメモリです。

4段階で判定する分行き来する電子量多くなる為、SLCよりも
絶縁膜の劣化が早く寿命短くなりますが、1素子2bit記憶出来
るので容量はSLCよりも多く出来ます。



TLC(Triple Level Cell)】
TLCとは電子量8段階で判定し、1素子000~1113bit分を
表せるフラッシュメモリです。

8段階で判定する分MLCよりも更に行き来する電子量が多くなり、
絶縁膜の劣化が早くなります。

1素子で3bit記憶できるので更に容量が多く出来ますが、上記の
通り寿命短いのであまり使われていません。


(2016/6/17追記)
最近判定が効率化してTLCでも電子量が少なくなって寿命が延び
ていますが、

同じ設計と制御のMLCよりも2倍の電子量が必要なのは変らない
ので、MLCと同じ様な信頼性になったと言う嘘に騙されないよう
にして下さい。


(2018/12/12追記)
3D NANDフラッシュメモリの登場で素子の集積率を上げる事が
可能になった為採用される事が多くなりましたが、

集積率から来る容量で全体としての耐久度を上げているだけなの
で、MLCを使用していた者が同容量のTLCのSSDを使用すると
久度は凡そ1/2
になるので注意が必要です。



(2018/12/12追記)
QLC(Quad Level Cell)】
QLCとは電子量16段階で判定し、1素子0000~11114bit
分を表せるフラッシュメモリです。

16段階で判定する分TLCよりも更に行き来する電子量が多くなり、
絶縁膜の劣化が早くなります。

3D NANDフラッシュメモリで集積率が上がっているので容量が
多く出来ますが、容量が少ない物で使用するとMLCに比べて耐久
度が凡そ1/4
になるので、絶対に容量が少ない物を購入してはい
けません。

後、読み込み速度がかなり落ちているので注意が必要です。


(2019/9/30追記)
MicronのQLCの情報によると1素子辺りの書き込みの耐久度は10
00
回まで落ちている様です。




【Fe NANDフラッシュメモリが開発中】
Fe-NANDフラッシュメモリの構造
現在のフラッシュメモリは確実に劣化して行く為、消耗品として
見られていますが、

現在画像の様な電子を利用せず、電圧を加えるとに分極す
強誘電体膜を利用して極の反転で情報を判定するFe NAND
ラッシュメモリが開発中の様です。

書き込みと消去Fe
絶縁膜を破壊せず、電圧の与え方による極の反転で情報を判定す
る為寿命が長く、試作品でも1億回1万回程度で壊れる従来型と
比べて遥かに高寿命となっています。

現在はまだ開発中ですが、このFe NANDフラッシュメモリSSD
が製品化されたら、SSDがHDDに取って代わるかも知れませんね。



【フラッシュメモリ関連】

SDカードの仕様について
USBメモリの話
3D NAND型フラッシュメモリについて


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