公式の製品発表はよく確認を2
掲示板各所で記事を張り付けて優良誤認、有利誤認を狙った広告
を展開し始めているの注意を一つ。
【関連記事】
1:Intel 再談 Core 行動處理器優勢,強調真實應用效能與電源管
理優於對手(中国語)
2:ベンチマークは「リアルな使い方」で取るべき Intelが主張
3:専用ベンチではRyzenが高性能でも、ゲーム性能ではCoreが
勝つ理由とは
4:Intel: AMD Is Throttling Ryzen Performance When R
unning On Battery [Full Presentation]
(2020/9/3追記)
Tiger Lakeの記事が広告企業から出ており、同様に掲示板でそこ
ら中に張り付けられていますが、
構成を意図的に出さない、CPUのクラス帯が違う、恐らくメモリ
がIce Lakeの時と同様に殆ど採用されない基板直付けのLPDDR4
Xを搭載している等の細工をしているので、注意が必要です。
(2020/9/5追記)
Tiger Lakeこと第11世代Coreプロセッサの主要特徴、インテル
が説明
やはりTiger Lake側だけLPDDR4X-4266を使用していた様です
ね、さらにテスト環境がノートPCですらなかった様です。
(2020/9/18追記)
Tiger Lake Tested: We Benchmark Intel’s Latest With Iri
s Xe Graphics and 10nm SuperFin
メモリだけ合わせてきましたが、Core数違いで比較、TDPがPL2
で35W超えるCPUを使用してクラス帯が違うCPUと比較、ストレ
ージの容量2倍で読み込み速度も速い物を使用と言った感じに意図
的に有利になる条件で今回も記事を書かせているので、引っ掛か
らない様にして下さい。
(2020/9/21追記)
soc/intel/tigerlake: Set power limits for Tiger Lake Y-S
KU
なんとi7-1185G7のPL2はTDP60Wでした。
つまり、かなりクラス帯の違うCPUを比べていた訳です。
分かり易いサイトに修正
(2020/11/25追記)
記事4ですが、また都合の良いプレゼンをIntelがしていた様です。
バッテリー駆動時の性能が如何とか言っていますが、
・使っているベンチが自社製で都合の良い制御をしている
・TDP15WのAPUとTDP60W(PL2)のCPUを比べている
・CPUのTDPが60Wで冷却性能も高い筐体のノートPCを使用
と言う状況でバッテリー駆動で性能が落ちないとやっている訳で
すが、もっと周波数が上下する負荷の高いソフトウェアを使うとT
DP60WにもなるTiger Lakeの方がコンセント使用時よりも落幅
が広いのは確実です。
そもそも、APUの方は唯の短時間の電力制御の問題でベンチで数
値が下がっているだけで制御側を変えれば済む話な上に、
バッテリー駆動時に性能が下がらない = 動作電力がほとんど変わ
っていない = バッテリーの持ちが悪いと言う事になるので、何の
メリットにもならないんですけどね。
【Intel Platform Advantageとは】
Intel Platform AdvantageはIntelが主催した報道関係者向け
オンライン説明会であり、内容は基本的にIntelに都合の良い広告
な訳ですが、
説明が苦しい上に比較している構成に細工があったり、比較に使
用しているソフトに意図的な偏りがあるので信用できない説明に
なっています。
1:【取り上げているベンチがIntelお手製】
IntelのHiral Gheewalaが「実在する実用プログラムを使ったベ
ンチマークテストを使わないと意味が薄れる」と言う様な説明を
してSYSmark 25やMobileMark 2018を上げていますが、
SYSmark 25やMobileMark 2018を開発したBAPCoは【ベン
チマークの話】で説明している様に、拠点がIntel本社内にあるIn
tel自体が自社の為に組織した団体であるのと、
SYSmark 2012の時点で1データを等分割処理するだけの圧縮解
凍処理と、特定bit列を走査して画像から文字を特定するOCRの処
理速度で殆どの数値を出しており、実際の用途や処理を無視した
ベンチでしかありませんでした。
マルチスレッドで等分割処理時に高速化するIntel CPUの処理特
性に合わせて数値を良く見せる為だけのベンチだった訳です。
なので9年前の時点で殆どの企業が脱退しています。
現在SYSmark 25になっている訳ですが、Intel CPUの基礎設計
は10年以上前から変わっていない為、最新のIce LakeやComet
Lakeでも処理特性が変わっていません。
つまり、ベンチの中身も殆ど変わっていないと考えられるので、
実在する実用プログラムを使ったベンチであると言えない訳です。
2:【構成と使用ソフトの組み合わせで細工】
日本の広告企業の記事は意図的にPCの構成を抜いているので記事
1を読んでください。
一見まともな構成で比較している様に見えますが、比較に出して
いるゲームソフトのほとんどが4Coreまでしか対応していません。
基本的にゲームの内部処理は想定している周波数以上であっても
意味がないのですが、描画命令については周波数が高いほど詰め
込む事が出来る様になる為、周波数が高いほどfpsが高く出る様に
なります。
これが如何関係するかと言うと、Core数が少ないほどCPUの周波
数を上げやすくなる、周波数を高く維持できる為、Core数が多い
CPUと比べてゲーム上のfpsが高く計測される事になります。
つまり、Core数でゲームの性能差高くを見せかけられる訳です。
意図的にグラフをfpsの数値ではなく基準を1として表示する事で
誤魔化していますが、ディスプレイが60Hzでしかない事を突っ込
まれない為だと思われます。
いくらfpsが高く表示されても60Hzのディスプレイでは60fpsま
での描画しかできず、実際のゲームをやると一切差が無いと言う
事が分かると困るからです。
殆どのノートPCは60Hzまでのディスプレイしか搭載していませ
んので。
一部144Hz以上のディスプレイを搭載したゲーミングPCは存在し
ますが、市場全体の5%にも満たないゲーミングノートを前提にプ
レゼンをするとか詭弁過ぎて真面なライターに鼻で笑われますし、
米国でそんなプレゼンをして通常モデルのPCがプレゼンとかけ離
れていた場合確実に訴訟になるので、極少数しかないゲーミングノ
ートを基準にするとかありえないと考えて下さい。
因みにミドルクラスの方でも4Coreと8Core、内蔵GPUの性能差
を無視して電力効率を比較したりストレージの読み込み速度差(N
VMeのSSDは容量が上がるほど応答速度が上がる)を無視して比
較していたりします。
デスクトップPCの方もCPUで同様な比較をしていますね。
3:【緩和策が当たっているか公表していない】
最新のCPUでもIntel CPUの基礎設計は変わっていない為、依然
として回路設計の構造の欠陥によるセキュリティの脆弱性が存在
しているのは変わりません。
回路改修で当たっている緩和策を除いた脆弱性についてはマイク
ロコードやパッチで対応しないといけない訳ですが、今回緩和策
が全てあたっているか情報を出していない為、あたっているか分
かりません。
緩和策は基本的に処理速度に影響する為、あたっていない状態で
計測していた場合、全て意味の無い数値になります。
実際に使う時は性能が低下した状態になるからです。
【公式発表時に確認が必要な部分】
前の記事でも説明していますが、以下の事は確実に確認して下
さい。
・PCのパーツ構成
・PCのパーツの詳細情報
・ソフト自体の情報
・ソフトの設定
以上の情報が書かれていない、若しくは上記の記事の様に構成が
おかしい場合は参考にしてはいけません。
ある程度知識があれば公式の発表を見ても引っ掛かりませんが、
一般消費者を騙す為に広告企業を使ったりネット上で情報を拡散
させることがあるので、よく内容を確認する様にして下さい。
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